七里田発泡のブログ

放置気味です

オカルトブームの火付け役 オカルト映画の名作 『エクソシスト』 (1973年)

先日、アマゾンプライムなどで配信されている押井守監督の新作アニメ『ぶらどらぶ』を視聴していたんですが、いろんな映画やらアニメやらのパロディネタが作中で見受けられ非常に面白かったです。若い人には分からないネタかも。

 

 

第1話のタイトル『吸血娘の血が騒ぐ』は明らかに黒澤清監督のドレミファ娘の血は騒ぐから引っ張ってきているものと思われます。自作のうる星やつら ビューティフルドリーマーっぽいシーンもちらほらあり押井守ファンの方は思わずにっこりするでしょう。最近は観客に全く媚びない作品を作り続けていらっしゃたので、このサービス精神の旺盛さには少し個人的には面喰いましたが……(笑)

 

そして思わず笑ってしまったのはエクソシストのパロディネタが出た時ですね。

 

悪霊バズズの像らしきシルエットが上の画像のようにアニメ作中で出た時は思わず笑ってしまいました。(笑)

 

数か月前に10年ぶりにエクソシストを見返したのですぐにピンときましたよ。

 

子供の頃の日曜洋画劇場以来エクソシストは見ておらず、ほとんどストーリーを覚えていなかったので初見に近い状態でこの前、見終えたのですが、今見てもあまり古さを感じず、面白かったです。

 

当たり前かもしれませんが。大人になって子供の頃に見ていた映画を見返すといろいろな発見があったり、登場人物たちの心の機微が分かり、深くストーリーを理解できます。

 

実は、今までエクソシストを見返すのを避けていたのは、ちょっと汚いシーンが多いからなんですよね。緑色の吐瀉物が悪魔が憑依した凶悪な顔の少女の口から吹き出すシーンとかあまり見たくないじゃないですか。個人的に洋画ホラーの苦手なところってこの汚いところなんです。

 

吐瀉物、虫、過激すぎるスプラッター描写とか怖いという感情以前に視覚的にちょっとキツい部分があるので可能であれば見たくないです。

 

まぁそういう自分の話は置いといて、今回はエクソシストについて話していきます。

面白いのでおススメですよ(苦手と言いつつオススメする矛盾)

 

 

・キャスト

リーガン・マクニール: リンダ・ブレア    
クリス・マクニール: エレン・バースティン
デミアン・カラス神父: ジェイソン・ミラー
ランカスター・メリン神父: マックス・フォン・シドー
キンダーマン警部: リー・J・コッブ
ジョセフ・“ジョー”・ダイアー神父: ウィリアム・オマリー   etc 

 

・あらすじ

イラクアメリカの古生物学者でもあるメリン神父は、古代遺跡の中から悪魔パズズの偶像を発見。それは、不吉な兆候を予感させた…。一方、ワシントンで仮住まいをしている女優クリスの一家に異変が起き始めた。一人娘のリーガンが恫喝的な声色で卑猥な言動を発し、その表情も変貌していく。科学的検査では何ひとつ解明されないどころか、娘の行状が日増しにひどくなっていくことに苦しむクリスは、カラス神父に救いを求めた。悪魔が少女に取り憑いたとしか思えないカラス神父は、教会に悪魔払いを要請。数少ない経験者であるメリンが到着し、ついに壮絶な悪魔払いが始まるのだが…。

 

(参考サイト)

 

 

 

エクソシストといえばテーマ曲であるチューブラーベルは一度はどこかで耳にされたことがあるのではないでしょうか。

 

テンテンテテン♪テンテン↑テテン↓♪

 

 

 

 

 

余談ですがこの曲って北野武監督のソナチネのサントラに少し似ていますよね。

 

テンテンテンテン↑♪テンテンテンテン↓♪

 

 

 

 

私は劇場で本作を鑑賞した世代の人間ではないので憶測になるのですが、この映画が公開される以前は『エクソシスト』の存在は日本ではあまり知られていなかったのではないでしょうか。日本ではD.Gray-man青の祓魔師などのエクソシストを題材とした漫画が多くありますが、『エクソシスト』の映画が世界的に人気を博していなければもしかしたらこういった漫画も作られることはなかったのかもしれません。

 

 

 

 

ウィリアムフリードキン監督の見事な演出手腕が遺憾なく発揮された本作は、一度見たら忘れられないシーンの連続で、毎週の日曜洋画劇場を楽しみにしていた当時の子供たちにトラウマを残すことになります。

 

 

それがこのブリッジで階段を駆け下りてくるシーンです。先ほども既にお話しましたがこのブリッジシーンとか緑色の吐瀉物が噴き出すシーンとか恐怖シーンばかりが大人になるまでの間ずっと脳裏に焼き付いているのですからホントに凄い映画ですよね。

 

寝違えた結果

 

この映画の面白いところ及び興味深いところはカラス神父を通じて『神に対しての信仰の揺らぎ』『神のいない世界』を終盤近くまで徹底して描いていることです。どういうことかと言いますと善良で純粋無垢な少女が悪魔に憑依され、神の使いであるはずのカラス神父の家庭環境などの背景は暗く、淀んでいます。

 

カラス神父神父でありながらも精神科医でもあるがため、神父の仕事をしつつ同業の神父達のメンタルケアも行っているちょっと複雑な設定の人物として物語に登場します。

 

作中ではそのことが会話で軽く触れられる程度なのですが、多くの人々が悩みや、救いの手を求めて神父達に追い縋ってきているにも関わらず、神父達は何もできない。

 

そして心を病んだ神父達は精神科医でもあるカラス神父に、悩みを打ち明けているという背景を想像することは難しくないです。

 

しかし彼らのストレスの受け皿となったカラス神父苦悩や葛藤はどうすればよいのでしょう。精神科医でもある彼はメンタルケアを誰かに頼むこともできず、ただ一人で悩み、苦しみます。ボクシングや運動に没頭することで彼はストレスの発散を試みますが、気分は一向に晴れません。

 

さらにそんなカラス神父にさらに追い打ちをかけるような出来事が立て続けに起きます。彼は入院ししている母親から何故自分を入院させたのかと詰められて、そしてそのまま母を孤独死させてしまいます。

 

そしてとうとう彼は、神もいなければ悪魔もいない目の前に横たわるどうにもならない無慈悲な現実に打ちのめされ、完全に信仰心を失ってしまうのです。

 

そんな絶望の最中、彼の目の前に現れたのが、娘に悪魔祓いをしてほしいと懇願する女性。

話を詳しく聞くと、彼女の娘の身に普通では考えられない多くの異変が起きているとのこと。

 

ありとあらゆる病院に診察に行ったが精神疾患を疑われるだけで誰も彼女の話を信じてはくれないという悲鳴にも近い懇願でした。

 

悪魔の存在を信じていないカラス神父は、精神科医としてであれば娘さんとお会いしますと約束し、何度か彼女を診察していくのですが、徐々に悪魔の存在を信じ始めていきます。

 

そして自分ただ1人ではこの娘を救うことができないと確信した彼は、悪魔祓いのエキスパートであるご高齢のメリン神父を呼び、ついに悪魔との最終決戦に挑む……

 

皮肉なことにカラス神父は悪魔の存在を信じることで、信仰心を取り戻していきます。

 

悪魔が実在するのであれば、逆説的に神も実在するのではないか。

 

人間の常識が通用しない悪魔が相手である以上、人間である自分達にできることといえば神を信じることしか道は残されていません。

 

エクソシストという映画が単なるホラー映画に留まらず業界人や幅広い年代の方に名作として語り継がれているのは、ホラー演出が斬新だったからでけではなく、カラス神父を通して伝わってくる人間にとっての神とは、信仰とはといったような深いテーマと哲学性を帯びた作品であるからだと思います。

 

インパクトのあるシーンばかりが話題になりがちですが、作中で繰り広げられる骨太の人間ドラマが名作を名作たらしめているのです。

 

どの配信サービスで『エクソシスト』を見れるか調べてみたのですが、

今のところ視聴ができるのは31日間の無料お試し期間があるU-NEXTだけのようです。

 

31日間は料金が一切発生しませんのでコロナによる緊急事態宣言の延長が検討されリバウンドが懸念されているこの機会に無料トライアルを申し込んでみてはいかがでしょうか。

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エクソシストの不足が深刻化している記事を見つけました。

大変なお仕事ですから人材不足も頷ける話です。

 

個人評価は 8/10

終わり方に若干の不満がありましたが、名作であることには異論はありません。

まだご覧になられていない方がいらっしゃいましたら是非。