不死身の菅野美穂に魅了された男達が狂っていくホラー映画 『富江』(1999年) 及川中監督
こんにちは。
皆さんいかがお過ごしですか。
最近はようやく暖かくなってきましたけど、コロナが蔓延していますからまだまだ外出はしづらいですよね。というわけで今週の休日はホラー映画を見て過ごしませんか?(意味不明)
昔からJホラーが好きなので今後こちらのブログでこれまで私が見てきたJホラー作品をどんどん紹介していく予定です。
今回、その記念すべきホラー映画紹介の1作目を飾るタイトルは何と……
『富江』です。
あっ、そうそうこの映画。菅野美穂も出演しますがGも出演していますので
苦手な方はご注意ください()
既に菅野美穂版の富江の映画をご覧の方はある方は分かるかと思います。 あれって本物なんですかね…… だとしたら菅野美穂さん凄いなぁ。
伊藤潤二さん原作漫画『富江』はこれまでに何度も映画化されています。(最近はアニメもやってましたね)
制作された順にシリーズを並べてみますと……
- 『富江』
- 『富江 replay』
- 『富江 re-birth』
- 『富江 最終章 禁断の果実』
- 『富江 Beginning』
- 『富江 REVENGE』
- 『富江 VS 富江』
- 『富江 アンリミテッド』
このようになっております。
『富江 replay』,『富江 re-birth』,『富江 BEGINNING』,『富江 REVENGE』のシリーズタイトルの付け方には一貫性がありますよね。『マトリックス リローデッド』みたいな(笑)
しかし、『富江 アンリミテッド』の『アンリミテッド』はどうして『Unlimited』ではないのだろう。
皆さんはこうゆうのモヤモヤしませんか? 『富江 VS 富江』に至っては平成ゴジラシリーズみたいですよね? このタイトルの付け方は『ゴジラ VS デストロイヤー』とか『ゴジラ VS スペースゴジラ』をどうしても彷彿とさせます。ちょうど平成ゴジラシリーズ直撃世代だからかもしれませんけど。
話が逸れました。
今回は女優の菅野美穂さんが富江を演じた1作目を取り上げさせて頂きます。
・キャスト
細野辰子 - 洞口依子
原田省二 - 田口トモロヲ
斎賀祐一 - 草野康太
吉成佳織 - 留美
山本武史 - 水橋研二……etc
・あらすじ
3年前の事故で記憶障害と不眠症を患い、精神科に通う少女・泉沢月子。神科医の細野は、彼女の記憶を催眠療法で探り、“トミエ”という名前を聞き出す。しかし月子にはその名前が誰なのか思い出せない。そして、月子の生活に突如として奇怪で恐ろしい出来事が起こりはじめる。そんなある日、警視庁の刑事が細野を訪てくる。彼は川上富江という女性について調べていた……。
(参照サイト)https://www.allcinema.net/cinema/88082
今作は原作とは全く別モノの完全オリジナルストーリー。
漫画版の富江のように増殖することも、解体されることもない本作の富江ですが。
菅野美穂の凄まじい演技力のおかげでそんなことは全く気にならず、存分に楽しめました。
原作漫画ファンやホラー好きからは評価が著しく低い本作ですがフィルムから漂うジメジメした雰囲気は間違いなくJホラーです。
冒頭のシークエンスは紙袋を抱えて街中を歩く男性。彼の手にする紙袋の中にはビニール袋が入っていて、その裂け目からギョロっとした目がアップで映し出されるといったもの。
ビニール袋の裂け目からギョロリのシーン↓
そしてテーマ曲が流れ始め、催眠療法中の主人公に向けられている照明が明滅しながら、出演者の名前が画面にぬるーっと現れる。この演出が好きですね。これまで見てきたホラー映画の中でもトップクラスで好きなんですよねこの冒頭の流れ。
導入部や作中何度か流れてくるこの不気味なテーマ曲も妙に頭に残って印象深い。たまにYoutubeで聴いてしまいます。 VHSっぽい?少し古い質感の映像が怪しく不気味な映画の雰囲気にぴったり。
正直この映画はホラー映画としては確かにあんまり怖くない。
怖くはないけど菅野美穂は美しい
ホラーなのに怖くないってホラー映画としては致命的じゃないそれ?と言われれば確かにそうなんですけど、最近のJホラーに比較できないほど面白い映画です。(劇場霊や貞子3D、犬鳴村とかに比べたらね……)
確かに欠点を挙げるとすると突っ込みどころがいろいろある映画であることは否定できません。
富江が物語後半まで出てこないとか、ストーリーが破綻しているとか、えっ何でそこでそうなるの?とか。
しかしそこまで酷評されるほど酷い出来の映画ではないような……
菅野美穂の迫真の演技と、刑事役の田口トモロヲの怪しさマックスの演技。 ちょい役の温水洋一があんなことになったり(笑) 結構見どころ満載ですよ。
出演俳優の演技力や演出が以降の富江シリーズ作品の中でも抜群に優れています。
某映画レビューサイトでは酷評まみれの本作ですが、騙されたと思って一度ご覧ください。
ちなみに友情出演で原作者の伊藤潤二さんが出演されているそうなんですけど自分には全く分かりませんでした。誰か分かる方がいらっしゃいましたらコメントなどで教えて頂けたら嬉しいです。
個人評価は6.5/10
アマゾンプライムやU-NEXTで配信されてるかもしれないのでぜひチェックしてみてください。