七里田発泡のブログ

放置気味です

劇場版エヴァついに3月8日公開。シン・エヴァンゲリオンで庵野監督はエヴァの呪縛から解放されるのか

新型コロナウイルスの影響で昨年から延期が続いた『シン・エヴァンゲリオン劇場版』がついに3月8日に公開されることになりました。

 

新世紀エヴァンゲリオンについては1995年に放送された最早、知らない人はいないと言えるほどの国民的人気を獲得したアニメーション作品です。

 

 

テレビ版や旧劇場版の昼ドラのようなドロドロした展開鬱展開と想像を絶する結末は、人を選びまくるカルトアニメそのものなのに何故、国民的人気作品の地位を確立できたのか私的には謎です。少なくともセカイ系というジャンルを確立させたエポックメイキングな作品であることは間違いないのですが、規制が厳しい今の時代にエヴァが製作されテレビ放送されたとしたら絶対に抗議の電話がテレビ局に殺到するでしょうね。

 

バブルが崩壊したり、ノストラダムスの予言だのが騒がれたりした1990年代の多くの国民が抱えていた独特な閉塞感が本作を受け入れる度量を築き上げたのかもしれません。

 

もしかしたら新劇場版しか見たことがない層も多いのかなぁ……確かに新劇場版の序・破・Qの作風はテレビ版後半や旧劇の展開に比べるとかなりマイルドな展開になっているのでストレスなく見ることができます。(なおQは……)テレビ版と旧劇版はドロドロ展開が凄まじく鬱になりますので1話からまた見返したいとは思いません。個人的に見返したくない最大の要因となっているのは特にミサトさんと加持さんの男女関係の描写が妙に生々しすぎるので嫌なんですよ。

 

テレビ版か、もしくは旧劇のシーンになるのですがシンジ君と同棲生活していた美人のミサトさんとアスカが片思いしているイケメンの加持が大学時代の頃に講義をサボって四六時中、アッハンウッフンしている様を精神世界で目の前で見せられ、「これがミサトさん?」と嫌悪感を露わにするシーンがあったはずなんですけど、脳が破壊されそうなのでもう見たくないです。

 

金曜ロードショーでは新劇場版ばかりが放送されていますが旧劇は主人公シンジ君の自慰行為シーン(事後)やアスカのグロシーンやら人間同士の白兵戦やらが繰り広げられ、そして初見時はポカーンとしてしまったあのラストシーンなわけですからそりゃまぁ無理ですよね。(笑)

 

この前、破が放送された時はエヴァ4号機の内臓ポロリ普通に放送されてはいますがあれは人間の内臓じゃないから許されているのでしょう(適当)

 

エヴァの話はこのくらいにして、今回は主に監督の庵野秀明について触れていきたいと思います。

 

エヴァの原作者であり監督の庵野秀明はまだオタクという存在が一般的ではなかった時代からの筋金入りのオタクでいわゆるオタク第一世代の人間です。ウルトラマン実相寺昭雄機動戦士ガンダム富野由悠季未来少年コナンルパン三世宮崎駿らの影響をバリバリに受けた世代ですね。

 

アニメや特撮と共に成長した彼は、DAICON FILMという同人制作集団に属し、帰ってきたウルトラマン  マットアロー1号発進命令』日本SF大会開催の際のOPアニメーション制作に参加するなど若いころから創作意欲に満ち、自分な好きなもの(特にウルトラマン)をこよなく愛していたようです。

 

 

 

帰ってきたウルトラマン  マットアロー1号発進命令。

(実相寺昭雄の影響が大きいカメラアングル)

 

 

 

 

SF大会のOPアニメーション。ドラマ電車男のOPの元ネタですね。

 

ちなみにこのDAICON FILMという名前の同人制作集団。後にGAINAXという名前のアニメーション制作会社へと本格的に法人化し、後に新世紀エヴァンゲリオンを製作することになります。(現在はいろいろゴタゴタがあり、エヴァの版権は庵野監督の会社スタジオカラーに移管されています)

 

エヴァ前のGAINAX王立宇宙軍オネアミスの翼トップをねらえなどのアニメを製作してきましたが売上より製作費の方が上回り経営難へ、『劇場版機動戦士ガンダム 逆襲のシャアのデザインコンペや脱衣ゲーム(要するにエロゲ―)『電脳学園』で胡口を凌いだり、結構苦境に立たされることが多かったようです。

 

 

庵野秀明初監督作品。めちゃくちゃ面白いですよ

 

それは空前絶後の大ヒットを飛ばしたエヴァ以降もそうだったらしく、エヴァガイナックスが受け取った収入は庵野監督の脚本と監督の印税収入だけだったとか(製作委員会への出資をしていなかったためらしい)

 

新劇場版エヴァンゲリオンQが公開されてから重度の鬱病を患ってしまったと庵野監督は仰っていますが、テレビ版放送当時、特に最終話付近から精神的不調をきたしていることが作中から伺えるような気がします。この時からGAINAX社内のゴタゴタや周囲からのプレッシャーなどが原因で既に鬱病状態だったのかもしれません。

 

庵野監督にとってはエヴァンゲリオンを製作することは苦痛でしかないのかもしれません。

ファンとしてはやっぱり序、破、Qと見せられて、エヴァはもうやーめた」と途中で逃げ出されても納得がいきません。

 

ですので今回、無事に『シン・エヴァンゲリオン劇場版』が完成され2007年から続いた長い新劇場版シリーズにピリオドが打たれることは大変喜ばしいことなのです。

 

エヴァの呪縛から解放された庵野監督におめでとう。

 

そして全てのチルドレンに

 

おめでとう。(テレビ版最終回)

 

ちなみに『新世紀エヴァンゲリオン』はウルトラマンをアニメで再現しようとして出来上がったアニメだとか言われていますが、そんな庵野監督『シン・ウルトラマンの企画・脚本を担当を円谷プロ東映から任命されるというのは素敵な話だと思いませんか。

 

 

 

 

 

 

そんなわけで今回はエヴァンゲリオン庵野監督のお話でした。