七里田発泡のブログ

放置気味です

沖縄琉球放送が放つジャパニーズPOVの傑作!! 屋敷神 (2013年) 監督・脚本 又吉安則

2013年に沖縄琉球放送が毎年制作しているホラーオムニバスドラマ『オキナワノコワイハナシ(2013)』の第2話『屋敷神』は本シリーズ全体の中でもずば抜けたクオリティーの怖さを誇っています。POV短編ホラー作品ではこれ以上怖い作品は今のところ目にしたことがありません。

 

 

 

・キャスト

神谷健太

中村渠さえら

武田聖爾

taeko

大城たもつ

ハニーくらら

 

・あらすじ

未解決事件となっている「糸満市一家連続失踪事件」のビデオ再生すると購入予定の格安物件の内見にいく車中の映像が流れ始める。ビデオカメラを回しているのは失踪した一家の長男。いかにも沖縄然とした古民家の物件に到着すると感じのいい家主が迎えてくれ物件を案内してくれる。内見がザっと済んだところでユタ(沖縄版恐山のイタコのようなもの、いわゆるシャーマン)が「屋敷神がいらしてますので御願(うがみ)を致します」と儀式の準備に取り掛かるのだが……

 

 

POV(一人称視点)でストーリーが展開されていくファウンドフッテージもの。

 

短編作品ですがPOVだからこそできる恐怖演出がふんだんに盛り込まれており、アイディアに富んでいる。しかも『オキワナノコワイハナシ』というだけあって琉球文化もしっかり作品に取り入れられ、それがある種の異様な世界観構築を担っていることに思わず舌を巻きました。ユタが見た屋敷神は本当に屋敷神だったのか、異様なあの部屋は過去に何が起きていたのか、数々の謎は残されたまま一家の失踪事件の真相は闇に葬り去られていきます。

 

一家の平穏な日常がいつの間にか不条理かつ理不尽な世界に侵食され、これまでの全てを正体不明の何かに奪い去られる。

 

これぞまさしくホラーといったような作品。

 

ここ10年のJホラー作品の中でも屈指の怖さを誇ると思いますので評価はかなり高め。短編作品なのでお暇なときにぜひともご覧頂きたい作品です。

 

個人評価 9.5/10

 

 

 

 

 

スティーヴンスピルバーグ製作指揮の映画『グーニーズ』のファミコンゲーム

グーニーズ』という映画はご存知でしょうか。『グーニーズ』はスピルバーグ製作指揮で監督は『スーパーマン』や『オーメン』のリチャード・ドナーそして脚本が『ハリーポッターシリーズ』や『ホームアローン』で有名なクリス・コロンバスと超豪華な製作スタッフの手で作られた子供向けの冒険活劇映画です。

 

幼少期に見て以来見返したことがないので映画本編はどういう内容だったか忘れてしまいましたが、悪役の大人が子供を捕まえて駆動するミキサーに指を突っ込ませようとするシーンがトラウマでそのシーンだけよく覚えています。あと何かエロかった気がする。

 

今回は映画本編の話ではなく本作のファミコンゲームの話です。

 

 

昔のゲームあるあるですが難しすぎて全クリしたことがありません。地下のコウモリにやられたり、自分で設置した爆弾にやられたりと死にゲーです。

 

 

カギを探したり、仲間を救出したりしてクリアを目指すという至ってシンプルな目的のゲームではありますが、あまりの難しさにすぐに飽きてしまいました。ただシンディローパーのキャッチ―なテーマ曲がゲーム中ずっと流れていましたので凄く印象に残っています。

 

当時は『何やこのゲームは!』とイライラしながらやっていましたが今となっては良い思い出。

 

多分実家の押し入れに眠っています。

仮面ライダー生誕50周年!! エヴァの庵野監督・脚本のシン・仮面ライダーが2023年公開予定

日曜日は衝撃的なニュースが東映から飛び込んできました。

 

先月あたりから特撮界隈では東映shin-kamen-rider.jpというドメインを取得しているという情報をまとめサイトで耳にしていましたが。

 

 

まさか庵野監督版の仮面ライダーが見れる日が来るとは……

 

『シン仮面ライダー』と聞いてまず私が思い浮かべたのはこれ『真仮面ライダー序章』

 

 

全5部作予定で序章までしか製作されていないこっちの『真仮面ライダー』の続編発表かなと思っていました。

 

このグロテスクなビジュアルの『真仮面ライダー』ですが本来、石ノ森章太郎先生がやりたかった仮面ライダーらしく、このグロテスクなビジュアルを隠すために仮面を被るという設定だったらしいです。ちなみにこの序章では仮面は一切被りませんので仮面ライダーというより怪人同士の凄惨な殺し合いを見せつけられる完全にお子様グッドバイな怪奇映画に(笑)

 

ビデオの売り上げは好調だったそうですが、別の仮面ライダー企画が始動してしまったことによって続編は製作されなくなり今日に至る何とも不遇な作品。

 

今回発表された庵野監督の『シン仮面ライダー』とこの『真仮面ライダー』何か関連性があるのかなと白倉PからのアナウンスをYOUTUBE LIVEで生視聴していたわけですがキービジュアルを見る限り全く関係がない完全新作になりそうです。まぁそれはそうですよね……

 

 

↑こちらが前田真広さんによる『シン仮面ライダー』のキービジュアル。うーんカッコイイ。やっぱり仮面ライダーはカッコイイ見た目が大事ですよね。最近の親しみやすく可愛らしいライダーのデザインもいいですけど、平成初期ライダーのクウガ、アギト、龍騎、555のような洗練されたモダンなデザインのライダーを再び見たかったわけで期待せざるをえません。

 

 

ちなみに東映さん、仮面ライダーTHE NEXTの続編はないのでしょうか……。ファンからはJホラー要素は仮面ライダーに必要ない!!と一蹴された本作でありますがJホラーもライダーも等しく好きな私は好きです(半ギレ)。

 

話を庵野監督の『シン仮面ライダー』に戻します。(脱線しすぎ)

 

『シン仮面ライダー』の企画はエヴァQ時に既に水面下で話が進捗していたらしく、そうなると庵野監督は『エヴァンゲリオン』を製作しながら、『ゴジラ』、『ウルトラマン』、『仮面ライダー』の特撮ビッグタイトルを3作品抱えていたことになります。

 

今までの鬱病療養期間を埋めるように仕事に打ち込む庵野監督大丈夫か?という心配半分と期待半分というのが正直なところ。

 

ゴジラウルトラマンエヴァで培ってきた巨大な物を動かしたり撮ったりするノウハウを活かすことができますが、仮面ライダーは等身大の人サイズですからね(仮面ライダーJは除く)

 

ここで突然ですがシン仮面ライダーのスタッフ内訳を予想してみます。

 

監督・脚本 庵野秀明

特撮監督 樋口真嗣 (庵野監督と交流があるため佛田洋の可能性もあり?)

怪人デザイン 前田真広 竹谷隆之 (雨宮慶太の名前もあれば個人的にうれしい)

アクション監督 田渕景也(Gocoo) もしくは横山誠

音楽 鷲巣詩郎

画コンテはスタジオカラーの精鋭 摩砂雪鶴巻和哉前田真宏樋口真嗣庵野秀明

 

ザっとですが恐らくこの辺のメンツが来るのではないかと(願望含む)

 

 

『シン仮面ライダー』のほかにも仮面ライダーブラックのリブート、『仮面ライダーBLACK SUN』と『風都探偵』のアニメ化も発表され特撮ファンは歓喜に震えたことでしょう。

 

仮面ライダーブラックの主役を務めた倉田てつをさんの失言が先日話題になり、今は怒りに震えているかもですが……

 

おのれゴルゴムっ!!!!!(責任転嫁)

 

 

 

ということで今回は仮面ライダーのお話でした。

 

 

 

隣人13号 (2005) 初々しい小栗旬と中村獅童の激ヤバ演技が楽しめてお得なサイコキラー映画

 

 

 

 

 

 

 

・キャスト

中村獅童

小栗旬

新井浩文

吉村由美

石井智也

三池崇史

 

・あらすじ

建設作業員村崎十三(じゅうぞう)は、小学生時代にいじめられ、同級生赤井トールに硫酸で顔を焼かれた。顔を焼かれた瞬間、臆病な十三の心の中に13号という凶暴な別人格が宿る事となった。

13号は、硫酸をかけた赤井に復讐すべく、赤井の住むアパートに引っ越し、十三を恫喝しつつ今は平穏な家庭を築いている赤井に接近していく。建設現場のリーダーになっていた赤井は相変わらずの性格で、十三が同級生であったこともすでに忘れ去っており、新入りの彼をいじめる。

復讐の実行段階に至っても消極的な十三を13号は恫喝し、少しずつ十三の人格を乗っ取ってゆく。そしてある時、些細なトラブルから隣居の中年男性を惨殺してしまう。警察は中年男性が金銭面でトラブルを抱えていた事を中心に捜査を始めるが、孤高の老刑事ビデさんは長年の勘から十三に目を付ける。

そんなある日、いじめに耐えかねた13号は、赤井に閉じ込められた簡易便所のドアを壊す。この暴挙は赤井を驚かせると同時に、十三同様にいじめの標的となっていた気弱な作業員関肇を感嘆させ、心酔させる。関と親しくなった十三は、関に己の過去と13号が計画する恐るべき復讐を話してしまう。

そして、順調に思われた復讐計画は次第に狂いだしていく……

(wikipediaから引用)

 

今回は井上三太の原作漫画の実写化『隣人13号』です。

 

あらすじにつきましては上に記載致しましたように学生時代にいじめられた二重人格の主人公の復讐モノでアッと驚くようなストーリー展開が待っているというわけでもなく結構、淡々と物語が進行していきますが、まぁタイトルのとおり小栗旬が初々しくて若いこと若いこと。

 

演技も今と比べると少し拙いところがあって、そこがまた主人公の本来の臆病なおどおどした性格と違和感なくマッチしているため逆に演技に馴れていない素人感が作品の質を高めている気がします。

 

そしてそれにより本作の目玉の主人公の裏人格 13号役の中村獅童の演技力の高さがより一層際立ちます。

 

 

包丁を持って人の家のドアを永遠とノックし続け、亀甲縛りの状態で出てきた特別出演の三池崇史監督を刺し殺したり、復讐相手の部屋に上がり込んで、その妻のパンツの匂いを嗅いだり、歯ブラシを勝手に使ったりやりたい放題。目も白目剥いちゃってるし……。

 

正直この映画好き嫌いは非常に分かれると思いますがとにかく強烈に印象に残るシーンが多く個人的に気に入っている映画です。途中で『キルビル』のようにアニメーションが始まりますし。

 

 

全裸の小栗旬と上半身裸の中村獅童が向かい合って踊ったり、中村獅童小栗旬のお尻をパンパン叩きまくったりとレアなお姿を見ることもできますので小栗旬ファンは絶対に見たほうが良い映画ですよ!!(力説)

 

とりあえず中村獅童のイッてる演技が他の出演者の演技を完全に喰ってしまっているので本作はヤバい中村獅童を見るための映画と言い切ってしまっても過言ではありません。あと詳細は省きますが、子供が酷い目に合う映画が苦手な方は見ないほうが良いです。

 

思わず、「おいやり過ぎだろ!!」と言いたくなる展開が待ち受けていますので……。

 

簡単に言うとイジメは良くないが復讐も良くないよねという映画ですね(ざっくり)

 

隣人13号』のような現実世界とそこまでかけ離れていない地に足の着いた題材であれば映画化しても全然問題ないと思いますが、『進撃の巨人』や『ブリーチ』は明らかに失敗する予感しかしないのに何故、企画が通るのでしょうね。(多分、失敗するとはわかっていても思わず見てしまうファン心理を利用した商売なのでしょうが……)

 

個人評価 6.5/10

 

 

 

 

 

 

 

影の伝説 FC版 横スクロール忍者アドベンチャーゲーム

ファミコン世代の人間ではないのでファミコンソフトはあまり知らないのですが子供の頃に何故か家にあってよくやっていたソフト。

 

その名も影の伝説

 

 

今見るとアニメ映画カムイの剣っぽいパケ絵ですね。

 

↑映画『カムイの剣』のワンシーン

 

こうして比べてみるとノースリーブでハチマキしているだけでそこまで似てないかな……。

 

話を戻します。

 

影の伝説』のゲーム内容ですが攫われたお姫様を救出するためただひたすら目の前に現れる敵を刀や手裏剣でバッサバッサとなぎ倒し特典を稼いでいくゲームです。

 

あれ。このストーリーラインどこかで見たことあるな。そうだ!!任天堂のスーパーマ……

 

ステージによって青い忍びを何人倒せばクリアとか目的が違ったような気がしますがとりあえず死なないように生き延びつつ敵を倒していけばクリアできます。

 

 

ただしこの主人公、一撃で死んでしまいます

 

伝説が始まって早々、大勢の敵から手裏剣を投げつけられ瞬殺されてしまうというあまりにも無慈悲なゲーム性は諸行無常な忍びの世界を上手く表現していると言えるでしょう。

 

しかもこの主人公は忍術らしい忍術はほぼ持ち合わせておらず、刀を振るか手裏剣を投げるしか基本できません。(敵は火遁の術を使ってきたりするというのに……)

 

そんな不条理な世界観が魅力的な『影の忍者』ですが、曲がりなりにも主人公も立派な伊賀忍者。特定の条件を満たせばちゃんと忍術を使ってくれます。(条件を満たさないと忍術が使えない伊賀者の恥)

 

ステージに現れる巻物アイテムをゲットすると主人公が忍術を唱え始め、周囲の敵忍者はまるでベープマットで死んでいく蚊のように上から落っこち死んでいきます。

 

 

ム〇カ大佐が見たらきっと人がゴミのようだと形容するであろう阿鼻叫喚の光景。

 

昨今のゲームと比較すると非常にシンプルでストーリーも最早あってないに等しいですが、私の中では非常に鮮烈な印象のゲームでしたので今回取り上げさせて頂きました。あとこのゲーム音楽めちゃくちゃいいですよ。

 

個人評価 3/10

 

 

シンエヴァンゲリオン劇場版を見てきました。 ネタバレ注意

お久しぶりです。

 

先週の土曜日、朝9時45分の部の『シンエヴァンゲリオン劇場版』をとうとうついに見てきました。

 

ネタバレマックスで語らせて頂きますので、まだご覧になられていない方は注意してください。

 

 

 

今回のシン・エヴァンゲリオン劇場版は巷では既に言われておりますがエヴァンゲリオンからの解放・卒業がテーマの映画でした。

 

今回でエヴァを作り続けなければならなかった庵野監督といつ終わるとも分からないエヴァをひたすら追いかけ続けたファンの25年に及ぶ呪縛からようやく解放された感じがします。

 

テレビ版最終回じゃないですけど庵野監督を含む製作者サイドと長年のファンに「おめでとう」と思わず言いたくなりました。

 

 

 

 

新劇場版だけしか見たことない人よりもテレビ版そしてあの伝説の旧劇場版air/まごころを君にを見たことある人の方が感動はデカいのは間違いないです。旧劇版は庵野監督の精神的に不安定な感じが顕著に映像で表現されており、見てるこちら側の精神力も根こそぎ奪われていくようでした。悪夢のようなバッドトリップ体験ができる希少な作品ではありますが……。

 

エヴァといえば鬱アニメの代名詞としてよく知られていましたが、まさかこんなにスッキリした清々しい最後を迎える作品になろうとはあの頃は誰も想像しなかったでしょう。新劇場版『Q』も相当、観客を突き放してきましたからね。(笑)

 

 

シンエヴァのあらすじですが、まずアスカ、シンジ、クローン綾波はニアサードインパクトの生き残りが集まっている第三村に行き、シンジは大人になったトウジやケンスケなどクラスメート達と再会。しかしニアサードインパクトを引き起こしてしまった自責とDSSチョーカーによる爆発で死んでしまったカオル君のトラウマで自分なんていないほうがいいんだと、お馴染みのウジウジシンジ君モードになり、村の人たちと関係を深めようとはしません。

 

反対にクローン綾波は村民との交流を通してどんどん人間らしい感情を取り戻していきます。村に溶け込んでいくクローン綾波と馴染むことを拒否するシンジの対比が丁寧に描かれます。

 

ケンスケの家で食事もろくに取らず、誰とも口を聞こうともしないシンジはとうとうアスカからぶち切れられ口の中にレーションを無理やり突っ込まれ激しく罵倒されます。これがアスカなりの気遣いというか背中の押し方なのでしょうね。アスカから酷いことをされたシンジ君は拗ねて家出をし、人気のない廃ビルのような場所で1人で体育座り。

 

時々様子を見に来るアスカと人としての感情を理解し始めてきたクローン綾波がシンジの下に訪れます。ニアサードインパクトを引き起こし多くの人間を犠牲にしてしまった罪悪感に苦しんでいたシンジは人の優しさに触れることでどんどん閉ざしていた心を開いていきます。

 

以降は村に戻ったシンジはケンスケの仕事をを手伝い、『Q』では知ることのできなかったこの世界に住む人々の置かれた現在の状況を理解します。

 

村の生活に馴染んだシンジとクローン綾波。しかし別れは突然やってきます。クローン綾波ネルフで定期的に調整を行うことで生きていくことができません。クローン綾波は自分が最期を迎える前、シンジにこれまでの感謝を伝え、彼の前でLCL化していなくなってしまいます。

 

そしてシンジは自分で起こしてしまったこの始末にケリをつける決意をし村に残るのではなく再びエヴァに乗り、父親である碇ゲンドウの計画を阻止すると決意をするというのが今作の大まかなあらすじです。

 

 

長い尺を割いてほのぼの村生活を描くことでシンジ君の心情変化に説得性があり、シンジ君の人としての成長が後半のマイナス宇宙での親子対決に活きてきます。

 

陰キャで人との関わり方がよく分からないまま成長してしまった父ゲンドウは、テレビ版やシンエヴァ序盤のウジウジしたシンジ君がそのまま大人になってしまった姿そのもの。成長したシンジ君は今作で初めて過去の自分と向き合い、父親と向き合ってエヴァで喧嘩し、そして対話をし、お互いを理解し合います。

 

ストーリ―終盤は妻のユイと再び会うために世界を差し出そうとしたゲンドウのこれまでの自分の生い立ちや計画の内容、カオル君の正体や彼の行動の意味、これまでの謎とされてきた伏線を怒涛の勢いで回収し、これ以上の無いほどの風呂敷の畳み方で物語を締めくくりに掛かります。

 

個人的に好きなシーンは母親の碇ユイがシンジの自己犠牲を止めたところで小松左京原作の映画『さよならジュピター』の主題歌が流れたところです。めちゃくちゃ良い曲ですね。林原めぐみが歌っているところがまた良い。この映画あまり評判が良くないようですが庵野監督はとても気に入っていたんでしょうね……。

 

 

今作でも今までのエヴァ同様にウルトラマンリスペクト要素やいろんな作品のオマージュがたくさん見受けられました。

 

エヴァで農業は富野監督のターンAガンダムを彷彿とさせましたし、マイナス宇宙は宇宙英雄ローダン、ウルトラマンA

 

ミサトさんたちヴィレが所有している神殺しの船ヴンダーは宇宙戦艦ヤマトもしくはホワイトベース

 

こじ付けかもしれませんが庵野監督なら意識して作っているのではないかなと思っています。(笑)

 

なにしろ『トップをねらえ!』の監督ですからね。

 

 

ラストシーンは感動しました。

 

庵野監督の出身地である山口県宇部市宇部新川駅のホームで大人になったシンジとマリが手を繋いで駆け出すわけなんですけど。

 

背景は実写の空撮で撮影してますがキャラはアニメーションのままなので現実世界にアニメキャラが溶け込んでいて、そこで宇多田ヒカルの主題歌『One Last Kiss』が流れます。

 

ほんとうに終わるんだなぁエヴァンゲリオンが……と思いましたね。

 

 

 

ガイナックスの初代社長の岡田斗司夫さんもべた褒めし、作品解説を行っておりましたのでそういうものが気になる方は是非。

↓↓

 

 

余談ですがガンギマリの顔をしたデカい綾波レイ(エヴァンゲリオンイマジナリー)や親子対決の槍の突き合いはちょっと笑ってしまいました。(笑)

 

気になった点と致しましては仕方がないですけど後半はかなり駆け足気味だったような気がします。ゲンドウはあんなに自分の心情をペラペラ話すような人ではないですし、あとヴィレの人たちが『Q』の時とはまるで対応が違うので、少し作為的に感じてしまいましたかね……。まぁ見ている時は全然気にならないですし、重箱の隅をつつくようなこと言っても野暮ってもんですね。

 

↑↑エヴァ実験時の碇ユイの様子。

 

いやーそれにしてもユイとゲンドウ夫妻が解放されてよかった。

 

個人評価 8.3/10

 

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和製エイリアン!? B級だけどめっちゃ面白い 『ゼイラム』( 1991年) 雨宮慶太

皆さんには何年経ってもまた見たくなる作品はありますか。

 

私はふとした時に小学校低学年の頃に見た雨宮慶太監督のゼイラムをこれまで10回以上は見てきました。

 

小学生の頃から今日に至るまで興味を持っていただけそうな友人には布教してきた私にとっての『聖典』である本作。ジャンルはホラー風味の特撮アクションです。

 

低予算のB級映画ではありますがしっかり予算が組まれたA級映画並みの面白さですよ。

 

本作は映画の面白さ=予算の大きさではないことを教えてくれます。

 

監督は特撮好きなら誰もが知っている牙狼雨宮慶太監督です。

 

今回はその魅力をネタバレ無しでご紹介します。

 

・キャスト
イリア:森山祐子
鉄平:井田州彦
神谷:螢雪次朗
ゼイラム:吉田瑞穂
ボブの声:半田雅和
村田:栩野幸知
モモンガのママ:紅理子
マブチ電材店主:江並直美
リリパット:粟国真弓
通行人:桂正和


・あらすじ
凶悪な宇宙犯罪人ゼイラムを追って地球に来訪したバウンティハンター・イリア。彼女はゼイラムを捕らえるべく結界を張るが、そこに二人の地球人が閉じ込められてしまう。
イリアは二人をかばいつつ、ゼイラムとの死闘を開始する。そしてからくも二人を脱出させるが、自らの作り出した亜空間消滅の刻限は間近に迫りつつあった。


(参考サイト)https://www.allcinema.net/cinema/86095

 

まずはぜひ予告をご覧ください。

 

 

 

 

 

・魅力その1
敵のクリーチャーデザインが独特で恐ろしさとカッコ良さを兼ね備えている。

画像のクリーチャーは作中でゼイラムと呼称される生物兵器です。

 

編み笠に袈裟のような衣装を身にまとったまるで僧侶を彷彿とさせる和風なデザインが素晴らしい。

 

エイリアンのデザインを担当したHRギーガーに劣らないデザインだと個人的には思っています。

 

日本ならではのデザインですね。

 

↑編み笠の部分に付いている顔(生体ユニット)。

触手のようにかなり伸びます。

 

昔はスーパーでおかめ納豆を見かけるたびに「ゼイラムっぽいなぁ」と思っていました。

 

 

 

 

おかめ納豆美味しいですよね。

 

魅力その2
特撮オタク心をくすぐる設定の数々。

 

この映画、かなり低予算で作られているため主な登場人物はかなり少ないです。


バウンティハンターの異星人の女性イリアに電気工事士2人にゼイラムの3人と1体だけです。

 

とはいえ住宅街で異星人が暴れるというストーリーなのにこの登場人物の少なさはリアリティーに欠けまてしまいます。

 

ここで登場するのは『ゾーン』という仮想空間バウンティハンターであり異星人であるイリアはこの地球での知的生命体である人間にゼイラムと自分たちの存在を秘匿するため、ゼイラムが地球に来訪する到着ポイントにPCのような装置で地球の住宅街そっくりコピーした無人の異空間を作成し、捕獲作戦を実行に移します。

 


 

出演者の数をグッと減らし浮いた分の予算を特撮に割くことができ。しかもSF特撮オタクをくすぐるよう素晴らしい設定に脱帽しました。他にもイリアが使用するトラップや武器、装置などあらゆるところにSF設定があって非常に面白い。

 

魅力その3
ヒロインのイリアがかっこいいそして美しい。


特にゼイラムのイリアは素晴らしいですよ。


ミラジョボビッチとかアンジェリーナジョリーとかもそうですけど、やっぱり強くて美しい女性って憧れてしまいますよね。既に女優を引退されているイリア役の森山裕子さん今何をされているのでしょう……

 

ゼイラム2のイリア

ゼイラム1の戦闘スーツ着用時のイリア

 

戦闘スーツを着用する変身シーンもばっちりありますので特撮オタ的にはもう大満足です。

 

 

魅力その4

ゼイラムとイリアの抗争に偶然巻き込まれてしまった電気工事作業員の2人のドタバタコメディー。

 

 

全体的にシリアスな雰囲気が流れる本作ですが、会社の先輩と部下の関係であるこの2人の掛け合いが絶妙で面白い。

 

誰かが勝手に電気を無断で使用していると報告を受け退勤間近にも関わらずとあるビルに訪れた二人。

 

そこにあったイリアが作った仮想空間への転送装置に偶然触れてしまい転送されてしまいます。そんな不幸な2人はゼイラムからの襲撃に生き残るのに必死なんですけど、ドタバタコメディ感があって思わず笑ってしまいます。

 

作品の雰囲気を壊さない程度の絶妙なバランスの上に成り立つ漫才のような2人の掛け合い必見です。

 

アニメオタクの聖地となる前の秋葉原の光景がチラッと垣間見れるのもグッド。

 

これ以上語るとネタバレになってしまうのでここらへんで作品紹介は止めておきます(笑)

 

これまでいろいろと本作の魅力を紹介してきましたが、実はこの作品……

 

U-NEXTでご覧頂けます。

 

私もまさか配信されているとは先ほどまで思いもしませんでした。

 

だって明らかにオタク……ゴホンゴホン。

 

ゼイラム』は老若男女(?)問わず楽しめるド級のエンターテインメント作品ですよ。

(一部若干のグロ表現あり)

 

 

 

 

何故か『ゼイラム2』の配信はまだないみたいですが……

1作目が気に入った方は2もきっと楽しめると思いますので、U-NEXTで見て面白かったら

Go to TUTAYAしましょう!!

 

個人評価 9/10

 

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